エッフェル塔百態 67 パリの守護聖人聖ジュヌヴィエーヴ/トゥールネル橋

   depuis  2001

サン・ルイ島とセーヌ左岸に架かるトゥールネル橋上流、サン・ルイ島からのエッフェル塔。トゥールネル橋上のモニュメントが<パリの守護聖人聖ジュヌヴィエーヴ>だ。
パリの中心であるサン・ルイ島、シテ島から上流方向、つまり外を向いていることによってパリを守護していることを表現している。
ポール・ランドウスキー Paul Landowski (1875-1961) による彫刻 (1928) 。

Brazil Flag
彼はリオ・デ・ジャネイロのコルコバード Corcovado の巨大キリスト像 (1922-31) の作者として世界に知られている (初めて見て、山上の像の足元に立った時は本当に驚いた) 。

Tour Eiffel / Pont de la Tournelle

 Tournelle は12世紀に建設された<フィリップ・オーギュストの城壁 Enceinte de Philippe Auguste>の四角い塔 (砦) の名。
城壁で囲まれたここより下流、現芸術橋付近までがパリ市内だった。

パリの市章/たゆとうとも沈まず

   depuis  2001

 サン・ドニ門からサン・ドニ通りをパリの中心部に向かって歩いて右側にパッサージュ Passage du Grand Cerf を通り抜けたところでパリ市の市章を見つけた。
市立の保育園/幼稚園 e’cole maternelle の建物だ。
市章の上には国旗が、その上には自由・平等・友愛の文字が埋め込まれている。
<たゆとうとも沈まず> 帆船が市章になっているのは船頭の組合長が代々シテ島を支配してきたことに由来するといわれる。

もともと、パリの守護聖人 聖ジュヌヴィエーヴがフン族の侵略からパリを守った故事 (464年) に起源するともいわれる。

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メトロ1号線 Hôtel de Ville  のタイル張り壁面にある市章 は色つきでわかりやすい。

ラテン語で<揺蕩えども沈まず>とあり、
レジョン・ドヌール勲章 Ordre national de la légion d’honneur解放勲章 Ordre de la Libération (ロレーヌ十字 Croix de Lorraine ) 第一次大戦の十字 Croix de guerre 1914-1918 が吊るされている。

パリの市庁舎 Hôtel de Ville の2枚の飾り窓にある市章は。。。

波と帆船の上に (王政時代から使われてきた王の紋章/青地に百合の花)
フランスの国花、百合。

シールド (盾) の左にオーク (永続) 、右に月桂樹 (勝利) の小枝をクロスに。
サミットに冠 (王政時代のものではなく、城壁) 。

オルセー美術館 Musée d’Orsay にある市章は。。。

15区区役所の市章

5区区役所の市章 (パンテオン広場)
上段に<自由><平等><友愛>、中段に<5区区役所>とあって、その下の
パリ市章にラテン語で<揺蕩えども沈まず>とある。
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3区区役所 マリア―ジュ Mariages の間のガラス窓に…
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街燈に市章が… 街燈の脚部の多くで見られるので、4754最も身近なパリの市章と言ってよい。写真はラ・ファイエット通り Rue La Fayette のもの。 例えば、ヴァンドーム広場に行かれたときには街燈にも目お向けてみてください。

Blason de Paris / Place Vendôme

 

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<パリ市立プチ・パレ美術館  Musée des Beaux-Arts de la Ville de Paris > に入ったら天井を見上げてみよう。エントランス・ホール中央にパリ市章を見ることができる。
プチ・パレはW.チャーチル大通りを挟んで前のグラン・パレとセーヌ川に架かるアレクサンドル3世橋とともに1900年のパリ万博時に建設されたもの。
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全国レジスタンス評議会 CNR (Conseil National de la Resistance) 70 周年の案内板に付けられたパリ市章。 2013.08.25.日の今日、パリ市役所前広場 Place de l’Hôtel  de Ville de Paris で16時30分から記念式典が公開で催される。 しかし、現地時間で午後4時には CDG 空港に向けて出発するので、見ることはできなかった。 明日26日午後には環境が激変する。
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モンソー公園 Parc  Monceau も夏の日光浴に人気の公園だ。 リオ・デ・ジャネイロ広場前の門扉の塗装が新しくなってパリ市章が見易くなっていた。 1148
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ビュット・ショーモン公園の外周鉄柵にあるパリ市章。
左が月桂樹、右がオークになっている。

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消防署に見られるパリ市章

左はパリの市章で、帆船の上に国花の百合が王の紋章風に置かれている。

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388レピュブリック広場 Place de la République  の中心にある<フランス共和国 (1870 から第3共和政) とパリ市の栄光を記念する碑 (1883)>の台座に取付けられた高浮き彫りのパリ市章。

現在の市章は帆一枚だが、ここでは3枚だ。レジョン・ド・ヌール章は付いていない。
また、左右の小枝は対称形で、いずれも月桂樹のように見える。

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プチ・パレの玄関入り口のゲートにあるパリの市章。1288豪華さに圧倒されて気付かないかも知れない。 1900年のパリ万博のもの。マストは3本だ。

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モンソー公園の池に架かる太鼓橋に取り付けられたパリの市章。
マストと帆は3本、3枚。 <Fluctuat nec mergitur たゆたえども沈まず>は読みづらくなっている。

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188カルナヴァレ美術館で見られるパリの市章。

門扉のアーチ部の中心にパリの市章が付けられていて、フランス革命100周年の1889年が刻まれている。
オスマン男爵 (セーヌ県知事) の勧告で1866年にパリ市が買収した。

 

 

 

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082四季の泉に刻まれたパリの市章

グルネル通り、<マイヨール美術館 Musée Maillol >のエントランスにもなっている四季の泉に浅浮彫されたパリの市章。

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<聖ジュヌヴィエーヴの泉 Fontaine Sainte-Geneviève >にパリ市章。

聖ジュヌヴィエーヴが祈りのため上り下りした道として残っているラ・モンターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ通り Rue de la Montagne Ste-Geneviève の修道院がもう少しという所に円型の<聖ジュヌヴィエーヴの泉 Fontaine Sainte-Geneviève >がある。
聖ジュヌヴィエーヴの丘の頂上に近い険しいロータリーなのだが広場の名は付いていない。
泉のフェンスにはパリの守護聖人 / 聖ジュヌヴィエーヴ所縁のパリの市章が取り付けられている。
パリ市の案内板の向いている方にラ・モンターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ通りが急勾配で下っていて、泉の右側を上ると間もなく頂上だ。
パリの香りを嗅ぐ・・として
古い道で食材店やレストラン等が並ぶムフタール通り Rue Mouffetard (看板の向こうに歩けば通りに至る) 等への散策路 (徒歩・自転車) を案内している。

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元サン・マルタン・デ・シャン修道院:現国立工芸院の北西端にある<緑の森の泉 Fontaine du Vert bois >に見られるパリ市章

 頭部にフランス王の紋章が付いているのはこの泉がルイ14世の命により建設されたからだ。パリ最古の泉は王の道:サン・ドニ通りに装飾目的で建設された<罪のない泉 Fontaine des Innocents (1549)>だが、この泉は公共用の給水所の第一号 (1712) で、元は少し北側にあった。オスマン計画で障害となったが、ビクトル・ユゴーの嘆願により現在の場所に移転 (1882) されて残った経緯を有している。 手前の道路はサン・マルタン通り。制作者は古典主義の建築家 ピエール・ブレット Pierre Bullet (1639-1716) 。

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パリ5区のブーランジェ通り Rue des Boulangers にある小学校に見られるパリの市章 
マストは3本、月桂樹が左で右にオーク。パリでは過去において男女別学が多かったため、建物にも男子/女子いずれかが刻まれていることが多いが、ここは共学 Mixte と強調されている。レストラン KOKORO はこの向かい側左手にある。

Emblème de Paris / École élémentaire Mixte / Rue des Boulangers

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オテル・ポトツキーのパリの市章

071慎重・雄弁・伝令のシンボルであるカドゥケウス Caducée にパリの市章を置いている、。カドゥケウスはギリシャ神話のエルメスが持っている杖 (蛇に咬まれた傷を治す) で、頂部に翼を付け、柄に蛇が巻き付いている。現在、イル・ド・フランス商工会議所として使用されている オテル・ポトツキー Hôtel Potocki はポーランド貴族ポトツキーの依頼による、ジュール・ルブール作の古典主義建築 (1884) 。市章 (商工会議所の紋章かもしれない) の下の要人用扉はブロンズ製の透かし彫りで、ペルタとファスケスをアレンジしたようにも見える。ジュール・ルブールのデザインに基づくクリストフルの制作。

 

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パリの市章 / Château de Champs-sur-Marrne

 

Emblème de Paris / Château et Parc de Champs-sur-Marrne

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パリ市章 / 王座の円柱 Colonnes du Trône

 

 

Blason de Paris / Colonnes du Trône / Avenue du Trône

パリ9区のサン・ジョルジュ支所 (多分) に見られるパリ市章

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<揺蕩えども沈まず>とあり、フル―・ド・リスと3本マストの船のシールド(盾)の左に月桂樹、右にオークを置き、上に王冠風の城壁を乗せている。

 

 

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ナポレオン1世が建設を決めた5か所の市場 (1811) の1つMarché des Blancs-Manteaux (1819) の建物に見られるパリの市章。白衣 Blancs-Manteaux は元修道院 (1258) の名。
レジオン・ドヌール勲章 (1900) とその下に第一次大戦の十字 Croix de guerre 1914-1918 が吊るされているので、それ以降第二次大戦前に取り付けられたものと思われる。ブドウやザクロなどの果物は豊穣と市場の寓意だろう。
Fluctuat Nec Mergitur 揺蕩えども沈まず

Blason de Paris / Marché des Blancs-Manteaux (ancien)
Blason de Paris / Marché des Blancs-Manteaux (ancien)
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ドメニル大通りに面した<ドメニル幼稚園 École maternelle Daumesnil>に見られるパリの市章。
マストは3本、上にフルール・ド・リスと城壁の冠のパリ市章が、両サイドにフランス共和国のエンブレムRF を配したペルタ (小楯) の上に置かれている。左にオーク、右に月桂樹の小枝が<揺蕩えども沈まず>のリボンでペルタに結わえられている。
パリ市立幼稚園の表記の下には自由・平等・友愛と。
1889年創立のため、勲章 (1900以降) は付いていない。

Blason de Paris / École maternelle Daumesnil / Avenue Daumesnil
Blason de Paris / École maternelle Daumesnil / Avenue Daumesnil
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パリ=ソルボンヌ大学 Université Paris-Sorbonne (パリ第4大学) に見られるパリの市章。帆は3枚。
コリント式列柱の上部、左右4個のペルタ (小盾) の左に1642右に1883。
ソルボンヌのシャペル Chapelle de la Sorbonne に眠るリシュリュー枢機卿 (1585-1642) が再改修した年とその再々改修の年 (新ソルボンヌ) だと思われる。
サン=ジャック通り Rue Saint-Jacques に面した部分で、建物の正面は右側のエコール通り Rue des Écoles 。

Blason de Paris / Université Paris-Sorbonne / Rue Saint-Jacques
Blason de Paris / Université Paris-Sorbonne / Rue Saint-Jacques

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セレスチン Célestins に本部のある共和国防衛隊 Garde républicaine のバビロン兵舎 Caserne Babylone に見られるパリの市章。隊員はパリ市章を着けている。
再建された兵舎 (1934) に付けられた紋章 (1935) で、レジョン・ドヌール勲章 Ordre national de la légion d’honneur (左) と第一次大戦の十字 Croix de Guerre 1914-1918 をぶら下げている。

Blason de Paris / Garde républicaine / Caserne Babylone
Blason de Paris / Garde républicaine / Caserne Babylone

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<ジャンヌ・ダルクの騎馬像>の作者で、アレクサンドル3世橋の右岸一対の橋柱頂部の彫像の作者でもあるエマニュエル・フレミエ Emmanuel Frémiet (1824-1910) がデザインしたアレクサンドル3世橋の32の燭台の台座に見られるパリの市章 (1900) 。他に、国鳥である「ガリアの雄鶏」や「ロマノフ皇帝章」もある。

背後にモンパルナスタワー Tour Montparnasse 、エールフランス (左) 、アンヴァリッド (右) が見える。

Blason de Paris / Pont Alexandre III
Blason de Paris / Pont Alexandre III

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サン=ルイ島 (左) とオテル・ド・ヴィル河岸、セルスタン河岸 (右) を結ぶマリー橋 Pont Marie (1614-35) に取り付けられた街燈の台座に見られるパリの市章 Blason de Paris 。<揺蕩えども沈まず>の文字、フルール・ド・リス (百合の花) は省略されている。レジオン・ドヌール勲章受賞前のものか?と・・

Blason de Paris / Pont Marie
Blason de Paris / Pont Marie

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聖イノサン Saints-Innocents 教会の墓地の壁に作られた水飲み場:ニンフの泉 Fontaine des Nymphes が原型(1549)。その後墓地の移転と市場 Marché des Innocents の設置(1788)、その再編(1860)を経て現在型に至っている。イノサンの泉 Fontaine des Innocents 四方の隅にある合計8体のニンフの足元にパリの市章が見られる。

Blason de Paris / Fontaine des Innocents / Place Joachim-du-Bellay

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プチ・パレの中庭から見えるパリの市章 / 帆船と波。マストは3本。月桂樹 laurier とオーク chêne の小枝でクロスに囲まれたフランス共和国 R F (1900年は第3共和政) 。金色の月桂樹 laurier の輪を掲げて勝利と栄光を表現する女神達。

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水道栓のパリ市章

Fontaine Wallace de petit modèle / Palais Brongniart / Place de la Brongniart

フォンテーヌ・ウォレス Fontaines Wallace の仲間で、プチ・モデル  Petit modèle de Fontaine Wallace と呼ばれるもの。

ウォレスの私財ではなく、パリ市の資金で設置された水飲み場。

ブロンニャール宮殿 Palais Brongniart (1807) / Bourse 前のブロンニャール広場にある。

パリの市章が鋳込まれている。開けられている左の面が水の出口。

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ピエール・キュリーを紹介されて研究の場を得たマリー・キュリー Marie Curie (1867-1934) が放射能の実験に打ち込んだ (1894-1904) のが ESPCI Paris ( Ecole Supérieure de Physique et de Chimie Industrielles ) パリ市立工業物理化学高等専門大学 (1882) 。名門グランゼコール。
創立50周年記念の銘板 (1932) にパリの市章がある。頭部に「揺蕩えども沈まず」、底部に「自由・平等・友愛」、サイドに「RF と VP」/ フランス共和国とパリ市。帆は1枚、「レジョン・ドヌール勲章」と「第一次大戦の十字」がぶら下げられている。左にオーク、右に月桂樹の小枝。
パンテオン南のカルチェ・ラタン地区の一角で、キュリー研究所、パリ6大学ピエール・エ・マリー・キュリー・キャンパスが近くにある。

Blason de Paris / ESPCI Paris(Ecole Supérieure de Physique et de Chimie Industrielles)
Blason de Paris / ESPCI Paris(Ecole Supérieure de Physique et de Chimie Industrielles)

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パリの市章 サント=トリニテ教会裏の私立幼稚園

Blason de Paris / École maternelle / Rue de la Trinité
Blason de Paris / École maternelle / Rue de la Trinité

サント=トリニテ教会 (1861-67)  裏のトリニテ通り Rue de la Trinité とブランシュ通りとの交差点にある
パリ市立の幼稚園 École maternelle の壁面を飾る大きなパリ市章。
<揺蕩えども沈まず>はシールドの上部にある。

初等教育の無料化等のジュール・フェリー 法で知られる Jules Ferry (1832-93)  が初めて教育相(後に首相)となった年が1879年だ。

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市営浴場に見られるパリの市章

 

Blason de paris / Bains-Douches Municipaux / Rue St-Merri
Blason de paris / Bains-Douches Municipaux / Rue St-Merri

パリ4区のサン・メリー地区の市営浴場に見られるパリの市章。上段に<揺蕩えども沈まず>とある。
レジョン・ドヌール勲章 Ordre national de la légion d’honneur と第一次大戦の十字 Croix de guerre 1914-1918 が吊るされている。

ジョルジュ・ポンピドー広場 Place George Pompidou 南側のサン・メリー通り Rue St-Merri に面している。
市営浴場(個室シャワールーム)はパリ市内17か所で運営されているようだ。

フランス共和国/自由・平等・友愛/パリ市 の表示も覗える。

 

エッフェル塔百態 15  パンテオン Panthéon


   depuis  2001

パンテオンの前から見たエッフェル塔。

前の緑はリュクサンブール公園。坂道を下ればものの2~3分だ。

写真手前左が区役所巡りで紹介した5区の区役所だ。

 

パンテオンはパリの守護聖人聖ジュヌヴィエーヴの丘に1792年に建設された。サント・ジュヌヴィエーヴ教会として建設されたものだが、革命後偉人を祭る霊廟として使われている。

ギリシャ建築に倣う新古典主義建築の傑作の一つとされている。

エッフェル塔はパンテオンの正面から見えるように建設されたに違いない。

中に入ると、地球が自転している証明に利用されるフーコーの振り子があり、フーコーはここパンテオンで1851年に公開実験を行った。

Pendule de Foucault

Panthéon にはヴォルテール、ヴィクトル・ユーゴーなどが祭られているが、夫人をめぐって<ヴァンセンヌの森>で決闘事件に及んだこともあるキュリー夫妻がパンテオンに祭られたのは1995年のことである。